記事のアーカイブ

2015年04月20日 14:47

内部留保の求め方とこれから

 介護保険制度の改正時にも話題となりました「社会福祉法人の内部留保金」について、財務担当者としてはどの金額を用いて「内部留保」と言われているのかはっきりしない方も多いのではないでしょうか。この「内部留保」は貸借対照表から求める事ができます。 ○ 内部留保 = 純資産の部合計 ― ( 基本金 + 国庫補助金等特別積立金 ) この計算式により求められるものが「内部留保」の金額です。国ではこの内部留保を更に「控除対象財産」と「余裕財産」へ分けて考えているようですが、その算出方法はこれから議論されるようです。この「内部留保」をどのような基準で多い・少ないとみるのかもハッキリしていません。医療・福祉施設
2015年03月31日 11:04

経営上質化プログラム

 経営の上質化は黒字化だけが目的ではありません。主な目的は「管理職員のレベルアップ=マネジメントレベルの向上」であり、それらの結果が黒字化や業績の向上に繋がります。現場職員に向けて「黒字化を目標にしろ」とだけ指示されても現場職員は動きようがありません。あくまでマネジメントレベル(特に事務部門のマネジメントレベル)の向上を目指し、今やるべき事を明確にし、繰り返し工夫して更に上質度を高める事が大切になります。
2015年03月18日 10:14

経営の上質化

 病院や福祉施設の課題といえば、①収入の限界、②人件費の増大、③借入金の増大の3点に分類されるのではないでしょうか。これらの現状を健全化するには、利用者の増加はもちろん、利用者からの評価の向上、内部視点では部門間の連携による組織効率の向上も必要となります。これらの課題を解決するには、管理職レベルを含めた全員参加の仕組みが必要になります。「行動計画」の作成と実施により、具体的な施策の実行と「成果の見える化」により職員のモチベーションを上げつつ経営改善を進める事が可能となります。
2015年03月03日 13:33

企画部門の役割

 行動計画を作成し、実行そして進捗管理を行うには組織内にファシリテーターの存在が必要です。これは組織全般を見渡し、改善策を企画・実行に移す重要なポジションであり、その多くは事務部門、特に企画部門の役割になります。  幅広い知識や正しい状況認識も必要ではありますが、そういった高度な技術よりも、コミュニケーションがとれ前向きな姿勢で取り組む事ができる「人間性」が必要です。このファシリテーター的な存在がミドルリーダーとして成長する事が、今後の組織運営には必要となります。私たち葵企画経営事務所は、行動計画を中心とした協働により、組織内での「ミドルリーダー」の育成をサポートします。
2015年02月17日 08:37

行動計画運用の課題

 ある施設では、行動計画を作成し組織全体で取り組む風土がありましたが、運用が進みませんでした。これは、行動計画の作成が、一部の幹部職員のみで進められたため、現場で働く職員の思いや課題が反映されていないためでした。  経営陣と現場職員の意識が乖離していると、運用面で大きな差がでます。業務改善は現場職員が動かなければ進みません。計画の作成には、より多くの職員を巻き込み、「自分達が作った計画」という意識や経営陣からの説明が重要となります。行動計画の作成は、「ボトムアップ」と「トップダウン」の両方の流れが大切です。
2015年02月03日 16:38

事業計画の予算化

 事業計画には当然ですが資金が必要となります。その事業計画を進めるにあたって資金が用意できるのか、そして採算がとれるのか。大なり小なり資金の目処をつけなければなりません。そのため事業計画のどの範囲までを予算化するのか、優先度をつける必要があります。採算性の改善や業務効率の向上、利用者サービスや質の改善に繋がるものから優先的に進めるのか、将来に向けた投資として必要なものから進めるのか。目新しいものがあると惹かれてしまいますが、「欲しいもの」ではなく「必要なもの」を優先しましょう。
2015年01月20日 17:07

経営のプロセス 戦略策定(4)

 戦略の策定が進むと、具体的な行動と目標を示した「スコアカード」の作成になります。スコアカードの作成にあたっては、成果尺度として数値または期日をしっかり表記する事、スコアカードの作成段階であっても戦略を再度見直す必要がある場合は、作業を戻して再検討する事も大切です。  スコアカードの作成に当たって留意する点がいくつかあります。①戦略目標の数を絞る・・・余りに多くの目標を立てても意味がありません。重要度・緊急度を考慮し少しでも絞り込んでください。②スコアカードの完成が目標ではない・・・スコアカードの完成が目的ではありません。完成したスコアカードを進める事が目的であり、いわばここがスタート地点にな
2015年01月06日 16:12

経営のプロセス 戦略策定(3)

 具体的な戦略マップの一例を挙げます。戦略テーマを「職員の充足」とします。このテーマに対して学習と成長の視点、業務プロセスの視点、利用者の視点、財務の視点のそれぞれの視点から戦略マップを作成します。「学習と成長―研修、資格取得に向けた環境整備」「業務プロセス―業務内容の効率化」「利用者―サービスの充実」「財務―必要人件費の確保」事例としてこのような戦略マップを描きましたが、作成にはなるべく多くの職員が意見を出し合う事が大切です。どこかの誰かが作成した戦略マップではなく、自分達が作成した戦略マップとする事で、その後の取り組みに大きく差が出て来ます。出来た戦略マップは図面化し、誰が見てもわかり易い
2014年12月12日 10:18

経営のプロセス 戦略策定(2)

 施設内外における様々な経営課題を、まずは組織全体で認識を共有し、具体的な組織目標を設定し運用する必要があります。抽象的かつ暗黙的な戦略では、具体的に誰が何を進めているのかわからないままになってしまいます。組織のビジョンに繋がる「形」としての戦略を作成しなければなりません。SWOT分析等により内部環境と外部環境の分析を進め、何をすべきか、克服すべき課題は何かを決めていきます。また、その課題について4つの視点(財務・顧客・業務・学習と成長)から多面的に検討し戦略マップを描いていきます。  
2014年11月20日 10:41

経営のプロセス 戦略策定(1)

 組織が現在おかれている環境を把握した上で、戦略を練る必要があります。「組織理念」を理解し、中期的(3~5年)先に向って何を重視するのか、その為に短期的(今年度または来年度)は具体的に何をするのかを考えます。戦略を進めるには経費も必要になります。人材や新たなシステム(部署等)も必要となる事でしょう。当然の事ですが戦略実行の準備には予算策定も並行して進める必要があります。  戦略上、組織の仕組み(いわゆる組織図)を変更する場合もあります。ある総合病院では数年毎に組織図を変えています。政治・経済等の流れや制度改正にあわせて戦略と共に組織図の検討を進めた結果です。組織図を変える=必要とする人材も変化

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